あわび ~歯ごたえと凝縮されたうま味が魅力の高級食材~

あわび ~歯ごたえと凝縮されたうま味が魅力の高級食材~


産地

海藻のうま味をたっぷりと身に蓄え、肉厚でコリコリとした食感が特徴的なあわび。貝の王様と呼ぶにふさわしい、高級食材の一つです。

日本料理では、お刺身で食べるのをはじめ、切り身を塩水などに浮かべて食べる水貝、ステーキや磯焼きなどが一般的な食べ方です。中華料理では、手間ひまをかけて作られた「乾鮑(ガンパオ)」が知られています。

生息地は、北海道南部から九州の沿岸にかけての水深10m~20mの岩礁で、わかめ、昆布、あらめなどの海藻類を主食としています。岩手県、宮城県、北海道が漁獲量のトップですが、水温の上昇や、これまでにあわびを取り過ぎたことなどから、天然ものは減少傾向です。最近は、養殖ものをはじめ、韓国、オーストラリア、チリなどからの輸入品が流通しています。

国内で食べることができるのは、クロアワビ、エゾアワビ、マダカアワビ、メガイアワビの4種で、中でもクロアワビは最高級品です。


種類

クロアワビ … 主な生息地は長崎県、千葉県、三重県、静岡県など。15cmくらいの大きさで、やや細身で全体的に黒いのが特徴です。身がよく引き締まり、味も食感も一級品で、お刺身やステーキに向いています。

エゾアワビ … クロアワビの北方種で、北海道や三陸沿岸に多く生息しています。国内では最も漁獲量が多い種類で、クロアワビと並ぶ高級品です。

マダカアワビ … あわびの中では大きく、30cmくらいにまで成長します。生息地はクロアワビとほぼ同じですが、入手困難なあわびです。身が柔らかく、お刺身よりも酒蒸しや煮貝などに向いています。

メガイアワビ … 20cmくらいの大きさで、養殖も盛んにされています。値段も比較的安く、味もいい種類です。


種類にもよりますが、7月から9月にかけてが、あわびの旬です。天然もの、養殖ものともに、産卵期である秋の直前が、栄養を蓄えて身が太るため美味しくなります。


買うときのポイント

手にしたときに、しっかりと重みを感じるものが、肉厚で上質なあわびです。身が殻から盛り上がっているように見え、ふっくらとしているものを選びます。

水槽内にいるあわびは、触角を出して動いているものがよいでしょう。箱などに陳列されているあわびは、手に取ったときに身が動くか、逆に固まって箱から取り出しにくいものが新鮮です。


保存方法・下処理

鮮度のいい生きたあわびは、深めの食品保存容器などにキッチンペーパーを敷き、殻を下にして置きます。その上に、海水と同じ塩分濃度の塩水(水100ccに対して小さじ7分目くらいの塩を加える)に浸した新聞紙を被せ、野菜室に入れて保存しましょう。野菜室でないと冷え過ぎてあわびが死んでしまうので、必ず野菜室に入れてください。

あわびの下処理には、塩を使います。大さじ1杯強くらいの塩を身に振り、3分ほど放置しましょう。その後、流水にさらしながら、ブラシなどを使ってぬめりや汚れをよく取ります。周りのヒダに汚れがあるので、丁寧に洗いましょう。

身を取り出すときは、殻の薄いところに包丁を入れて、貝柱を切ります。身の後ろにある肝は取りますが、美味しいので捨てないようにしましょう。


注目すべき栄養

タンパク質 脂質 亜鉛 銅 ビタミンB12


万葉の海人の切ない恋心とあわびの関係

孵化したてのあわびは、巻貝特有の螺旋形の殻と、透明なフタが付いています。成長して岩礁に暮らすようになると、フタがなくなり、徐々に皿状の貝に変化するそうです。フタであった片方の貝殻をなくして、岩場にしっかりとしがみついている様子は、まるで一方通行の恋をした自分のようだと詠った和歌が、万葉集に残っています。ここから「磯のあわびの片思い」という言葉が生まれました。


この食材を使ったレシピ


※このページに掲載している情報は、2018年8月22日時点のものです。
※商品情報を掲載している場合、価格変更、在庫切れや取扱終了となる場合がございますのでご了承ください。
※商品情報を掲載している場合、実際の販売商品と掲載写真のパッケージデザインなどが異なる場合がありますのでご了承ください。

参考文献

和丸水産
農林水産省
アワビ捌き方

食材健康大事典―502品目1590種まいにちを楽しむ(時事通信社)、最新決定版 食材事典: 栄養がわかる 体によく効く(学研実用BEST)、からだにおいしい魚の便利帳(高橋書店)

Make OIC! イオンで暮らし再発見

ページトップへ戻る