焼酎 ~麹や蒸留方法によって、味や香りに違いが生まれる~

焼酎 ~同じ材料でも麹や蒸留方法によって、味や香りに違いが生まれる~


種類・産地

蒸留酒の一つである焼酎は、原料によって香りや味わいが変わります。また、蒸留製法によっても、香りや味わいが変わってきます。焼酎のラベルに記載されている「甲類」、「乙類」は、蒸留製法の分類です。

蒸留酒とは、一般的に、糖分を含む材料を液化して酵母を加え、それを発酵させた後に熱することで、アルコールを気化させ、冷やして液体に戻したものです。

それでは、この「甲類」と「乙類」の違いとはどのようなものでしょうか。

焼酎乙類とは、本格焼酎とも呼ばれ、古くからある蒸留方法で作られた焼酎です。一回ずつしか蒸留できない単式蒸留機を使って作られています。

この単式蒸留方法は、アルコール分以外に、香り成分も抽出できるので、原料の風味をより残せるという利点があります。アルコール度数は45%以下になり、原材料として使われる米、麦、サツマイモ、そば、黒糖などの風味をより感じられる焼酎になります。

また、本格焼酎に使われる麹も、焼酎の特徴を作ります。使われる麹には、黒麹、白麹、黄麹の3種があり、この麹によって同じ材料でも味に違いが生まれます。

黒麹はどっしりとした味わいに、白麹はすっきりとした軽い味わいに、日本酒にも使われる黄麹は、フルーティーな香りと味を引き出します。

本格焼酎は、ストレートで飲む他、ロックやお湯割りにして、焼酎そのものを楽しむのに向いています。

対して、焼酎甲類は、新式焼酎とも呼ばれています。乙類との大きな違いは、連続式蒸留機によって蒸留が行われることです。酵母を加えて発酵させた焼酎の元を、数本の蒸留塔がある連続式蒸留機に入れ、連続して蒸留を行います。こうすることで、クセがなく、無色透明な焼酎ができあがります。

焼酎甲類に使われる原材料の多くは、大麦やトウモロコシなど。できあがった焼酎のアルコール度数は36%未満と決められており、乙類に比べて飲みやすい焼酎になります。クセがないので、酎ハイやサワー、果実酒やカクテルのベースなど、いろいろ使うことができます。

芋焼酎 … サツマイモを使用しており、豊潤な甘い香りを強く感じます。割っても味が薄くなりにくく、焼酎のアルコール度数が気になる人にもおすすめできます。鹿児島、宮崎、奄美の芋焼酎が有名です。

米焼酎 … 発祥は、熊本県球磨郡で、フルーティーな香りと味わいが特徴です。熊本県産の「球磨焼酎」が有名ですが、全国各地の米処で数多くの米焼酎が作られています。日本酒との大きな違いは、日本酒が醸造酒なのに対して、焼酎はあくまでも蒸留酒。焼酎の発酵に使う麹も元はお米のため、米焼酎は原材料と馴染みがよく、スッキリとシンプルな味わいが楽しめます。

麦焼酎 …香りにクセがなく飲みやすいので、焼酎を初めて飲む人におすすめです。長崎県壱岐市や大分県で多く作られています。麦の香ばしい香りが美味しく、味や風味がバラエティー豊かです。

黒糖焼酎 … 主に奄美付近で作られており、黒糖を原料にしています。黒糖焼酎といっても砂糖の甘みはなく、かすかに黒糖の風味を感じます。きりりとしたコクのある飲み口で、後味がすっきりとしています。

泡盛 … 沖縄で作られており、タイ米と黒麹を使って作ります。泡盛には、25度以下のものから40度以上というアルコール度数の高いものまで種類があります。長く寝かせるほど美味しいです。

その他 …焼酎の材料として認められている食材は相当数あり、シソ、アロエや紅茶を使ったものも作られています。


保存方法・下処理

直射日光を避け、冷暗所にて保管します。その際、瓶を横にすると空気に触れる部分が多くなるので、必ず立てて保管します。購入後すぐに飲まないものは、新聞紙などで包み、光を遮って保管します。透明な瓶は、蛍光灯の光でも味が影響を受けるので注意します。

飲み残した焼酎を保存すると、ときに表面に脂のようなものが浮かんでいることがあります。軽く振ってなじませれば問題はありません。

また、飲み残した焼酎は、揚げ物に使うのがおすすめです。衣を溶く水の半分を焼酎にすると、カラッとした仕上がりになります。同様に鶏の唐揚げを作るときも、衣の上から霧吹きなどで焼酎をかけてみてください。同様にカラッと美味しく仕上がります。

小瓶に入れ、鷹の爪を漬け込み、1週間くらい寝かせると、自家製の辛味調味料ができます。泡盛で作れば、コーレーグスになります。


焼酎の起源は泡盛だった

人類とお酒の歴史は古く、古代ローマ時代にはすでに蒸留技術が存在していたようです。

では、日本で焼酎はいつ頃から飲まれるようになったのでしょうか。これについては諸説あるようですが、最も有力視されているのが、14世紀頃、タイと貿易をしていた当時の琉球王国(沖縄県)が、タイから運ばれた「ラオロン」という蒸留酒を元に泡盛の原型を作り、この製法が九州を経て伝わっていったという説です。

泡盛は琉球王国の王族たちがたしなみ、献上品として日本へともたらされ、やがてその製法が各地へと広まったようです。


※このページに掲載している情報は、2018年6月13日時点のものです。
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参考文献

「暮らしのならわし十二か月」 白井明大、有賀一広(飛鳥新社)、「女性のための漢方生活レッスン」 薬日本堂 監修(主婦の友社)、「子どもといっしょが楽しい おうち歳時記 にっぽんの四季の行事12カ月」 季節の遊びを楽しむ会 (メイツ出版)、「東洋医学式 カラダとココロの整え方:一年中薬に頼らず暮らせる 季節にあわせた養生のすすめ」 鈴木知世 (河出書房新社)、「「和」の行事えほん〈1〉春と夏の巻」 高野紀子(あすなろ書房)、「二十四節気と七十二候の季節手帖」 山下景子 (成美堂出版)、「潮干狩りの疑問77」 原田 知篤(成山堂書店)

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